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  ■ みんなの自作アンプ紹介         *写真クリックで拡大写真が表示されます。
当社の「木枠/アルミゴールド」のシャーシを使って、皆さん素晴らしいアンプを組み立てています。
このページは、こだわりのお客様の自慢のアンプを紹介します。力作をごゆっくりご覧ください。
6L6GC(東芝)/5881
PP STEREOアンプ
秋田県秋田市 村田 勝敬 様
真空管構成】6L6GC×4、6BL8×2
 出力およそ20W
製作者からひと言
 40年程前、東京の大学に在籍している頃に、秋葉原で購入した6L6GC、山 水PV-180、SW30-6、C-5-300、シャーシSW40で プッシュプルステレオアンプを作りました(回路構成、部品の配置は記憶に残っていませんが、電圧増幅部に12AT7を使い、若干のハム音が残っていたことを覚えています)。その後、仙台にある大学に移りましたが、このアンプを大 学のオーディオ研に卒業時寄贈しました。子供も自立し、還暦も過ぎた2014年の夏、当時のオーディオ研の友人が「アンプを作る気なら部品を送ってやるよ」と言い、新品の電源トランス、出力 トランス、鈴蘭堂SW40シャーシ、および中古の6L6GCを 送ってくれました。今回も製作に当たっては当時のSANWAテスター1つですが、あとは自分の耳を頼りに抵抗値やコンデンサーの値を変えながら作りました。

  今回製作したアンプ、音量を最大にしてもハム音は殆ど聞こえません。「真空管アンプ設計製作自在」(長真弓著、誠文堂新光社)の注意事項とと もに、私の友人の助言を参考にして回路設計しました。写真の内部配線をご覧になると判るように、ブロック電解コンデンサーは使用していませ ん。アース配線を考える際に、真空管ごとにB電 源とアースを1つの電解コンデンサーを経由するように配線し、リップルを減らしています。また、このシャーシ高は4cmと低いので、通気口をシャーシ上に幾つも空けています。これは自己バイアス方式であり、真空管の他に抵抗の熱が籠 もることにより、コンデンサーが早期に劣化するのを避けるためです。

  このアンプを製作した後に6CA7プッシュプルステレオアンプ(いずれも橋本製PT-270、HW-40-5、CC-10-200W)を 作りました。こちらはおとなしい音のアンプでしたが、6L6GCアンプの方はもう少し野趣があるように思えます。今後、6550Aの プッシュプルステレオアンプを作ろうと思っております(これも友人が送ってくれました)。仕事の合間に作っていますが、出来上がったアンプで ジャズやクラッシックを聴いていると、製作の苦労は吹っ飛びます。

■回路構成仕様⇒直結PK分割回路、自己バイアス方式
  使用トランス: 出力トランス CSZ-15-5(LUX)<ウルトラリニア接続>
           電源トランスMS-330(TANGO) <両波倍電圧方式>
           チョークトランス CC-10-200W(橋本)

6CA7(EL34)
PP STEREOアンプ
埼玉県吉川市 末重 秀二 様
真空管構成】6267(EF86)×2、5692(6SN7GTB)×4、6CA7(EL34)×4、
出力45W+45W
製作者からひと言
 オーディオ歴50年! と言えば聞こえは良いのですが、その実態は真空管にはじまり資金難で中断、途中半導体システムへの浮気?そしてハイエンドシステムへの入れ込み等紆余曲折を経て現在に至ります。いずれにせよ回路技術云々よりもひたすら“良い音のアンプ”を追求します。今回管球アンプ製作の動機は昨年10月の真空管オーディオフェアでの試聴です。
 個人的偏見で佐藤進先生設計の卓越した設計とその音質に感動し、エモーショナルな製作に至りました。(MJ誌2014年10月号掲載)最大の決め手は真空管らしくない低域から高音域までの実にリニアリティーとバランスに富んだ音質にあります。(端的に言えば低重心ではなく且つ高音域に歪みの無いこと)製作過程に於いてはおよそ25年ぶりの製作とは言え、正直このように苦労させられたアンプは初めてです。
回路図の誤り、予想だにしなかった発振ノイズ、普段はどのようなアンプでも最長で1週間程度の製作期間だったものがおよそ2カ月も費やしてしまいました。この最大の原因は“2つの発振が同時に起きた”ことにあります。
 その一つはEL34真空管の発振によるもの、二つ目はNFB回路からの発振です。大昔の技術者の教えとして“トラブルの根本原因は一つ”という金科玉条を信じ過ぎ問題の解決を遅らせてしまいました。しかしその苦労あってか完成したアンプはハイエンド半導体をもしのぐのではないか、とも感じさせる素晴らしい音質です。ハム音や増幅ノイズのない極めて静かなアンプに仕上がりました。SPのドライブ力、音像のクリアさ等も卓越したものがあります。
 次なる目標は805PPで100W越えを達成し、巨大なSPをドライブし真空管の得意でないと言われるクラシック音楽を存分に楽しむことを目標とします。幸か不幸か今回の一件でオシロスコープを購入する羽目になり今や後戻り出来そうにありません。
 最後に、微に入り細に入りご指導戴きました佐藤進先生、AW社様に深く御礼申し上げます。

■アンプの回路技術仕様;
  ムラード型位相反転、SRPP回路、高NFB
  使用素子及びシャーシー加工は一部を除きAW社に委託。

6L6GC
全段差動A級PP ステレオアンプ
広島県 流田 康一 様
真空管構成】電圧増幅管 12AX7 × 2本 、 出力管 6L6GC× 4本、出力5W
製作者からひと言
 技術的に詳しくないので、どの様な回路構成なら良いアンプができるかを考えて設計・製作しました。音質はアンプだけでは評価できないので、他のシステムも紹介します。CDはベルトドライブのCEC 51XR、スピーカは自作3WAYユニウェーブ、ケーブル類はすべてイソダ製です。音のエッジはシャープではないが、ハッキリした音だと感じています。自分が理想だと思う回路で製作したアンプなので、音楽を聴くことがとても楽しいです。

電源回路はダイオード整流、チョークインプット平滑回路とし、すべてフィルムコンデンサ使用し、電解コンデンサレスとしました。入力トランスでバランス変換して、出力トランスまでA級差動動作としました。トランス類はタンゴの汎用品を使用しています。
無帰還としましたが、全段差動A級動作・チョークインプット平滑回路という回路としたことでノイズは皆無です。無帰還なのでDFが悪くなるので、@6L6GCを3極管接続とする。 AA級動作とする。(出力管のパラ動作)B出力トランスの2次4Ωタップに8Ωのスピーカを接続  等の工夫でダンピングの確保をしています。私の耳では、DFが1以上ならOKです。

6L6GC
シングルステレオパワーアンプ
岩手県盛岡市 照井 光二 様
真空管構成】6L6GC×2,6AU6A×2 (全て東芝製),5W+5W
製作者からひと言
 学生の頃に少しやっていたアンプ製作がまたおもしろくなり、ここ数年で何台か製作しましたが、学生時代に作った6L6WGCシングルの音がとても懐かしく、今回は「蘇る真空管オーディオ・アンプ」掲載の6L6GCシングルアンプを製作することにしました。
 古い製作記事のため、電源回路を現行品の電源トランスに合わせて変更しなければならず、最初は解説を読んでもどうして良いのか分からずにいましたが、いろいろな本を読みながら、こうすれば良いかな、と回路図を書いてみました。
 AW様には今回で2回目の部品注文でしたが、手書きの電源部回路図のコピーをチェックしていただき、電解コンデンサーの追加などアドバイスしていただきました。また真空管についても、今回は奮発して当時の記事通りの東芝製を使用することにしました。
 仕事の合間の作業となり、部品調達から完成まで約4ヶ月を要しましたが、電源部の設計、部品配置、シャーシの穴開けなどいろいろ苦労した甲斐があって、トラブル無しで鳴ってくれました。ノイズがとても少なく、スピーカーに耳を近づけてやっと聞こえる程度です。ハムもまったくありません。きっとAW様のアドバイスが効いているのでしょう。
 とてもツヤがあって奥行きがある音で、クラシックや女性ボーカルにぴったりです。このあたりはU−808と東芝製真空管のおかげと思います。完成以来ずっといろんなソースを聞いていますが、聴き疲れせずとても心地よいです。
 NFB切替スイッチを付けてみました。最初は回路図の10Kを中心に9.1K、10K、11Kとしてみましたが、聞いた感じではあまり変わらなかったので、現在は8.2K、10K、12Kとしています。当面回路図通りの10KでOKです。
 配線が少々窮屈になった箇所もあり、部品配置などまだまだ勉強が必要ですが、自分にとって最高のアンプになりました。また地方在住の私にとって、必要な部品一式をまとめて調達していただけることがとても有難いです。改めて部品調達とご指導をして下さったAW様に感謝申し上げます。
6L6GCシングルステレオパワーアンプの概要:
●6AU6A:3極管接続
6L6GC:UL接続
電源トランス:GS−165(ISO)
チョークトランス:EC−8−200S(ISO)
出力トランス:U−808(ISO)
ECC803S
4級ステレオプリアンプ
青森県弘前市 小西信博 様
真空管構成】ECC803S(J.J.)×4 (NF型イコライザー付き)
製作者からひと言
 はじめにこのプリアンプは誠文堂新光社から出版されています「蘇る真空管 オーディオ・アンプ」の清水源一様著の記事を参考にして製作しました。昔まだ若い頃マランツとかマッキン型とかを真空管で作って、その後金田式・ 安井式等を石で製作してきました。石のプリアンプはまだ残っていますが、真空管のプリは全くバラして面影がありません。それでまた製作意欲が湧き今回のプリの製作になりました。
 さて、回路構成は初段イコライザー部分はNF型カスケード接続し、高域特性と雑音特性が優れています。この回路の特徴は高周波帯域の増幅によく使用され 3極管で5極管に匹敵する増幅度が得られます。フラット・アンプはイコライザー・アンプ後段と同じ様な回路ですが、音量を低くした時の低音不足解消のためにLOW-BOOST回路がスイッチでON/OFFできます。
 電源部は、B電圧としてごく一般的なシリコンダイオードによる両波整流で、チョークトランスを使った回路です。ヒーターは全球直流点火で、3端子レギ ュレーター(LM317T)で定電圧化し12V点火としています。尚ヒーター・カソード間電圧が規格よりオーバーしているので、ヒーターバイアスをB電源から分圧して、約50Vをかけて、絶縁破壊を防止しています。
 ケースは30年前に購入しておいた物です。その他の部品は全部新品です。抵抗は金属皮膜を使い、EQのRIAA素子のコンデンサーにはDIPマイカ、その他の信号系のフィルムコンデンサーはAmtransのAmcoシリーズのものを使い大正解でした内部の配線材はモガミ2514と2515、シールド線は入力側だけ2520です。
 ノイズは驚くほど少なくPHONOにして、VR全開でハム音は全く出ずサーノイズがごく少量です。あらためてTelefunkek復刻版、J.J.のECC803Sの優秀さを認めた次第です。アース処理は錫メッキ線1.6mmを母線とし、入力付近で一点アースとしました。以上部品を取り揃えて下さり、アドバイスして頂いた、オーディオウインズさんには、この場をお借りして、お礼申し上げます。
 最後に音質ですが、2008年に製作した、6GA4PPパワーアンプに接続してヒアリング・テストを行いました。極めてクリアー、かつダイナミック、コントラストが強烈につく音質に少々とまどってしまいました。今まで色々プリアンプを作ってきましたが、本器の音質はその中でもトップ・ランクに入ると思います。
 そんな中で、我々素人が質の良いアンプを製作するポイントは適切な回路と部品の選定、もうひとつ配線技術に尽きると思います。

●使用トランス;電源トランスST-30S(ISO)、チョークトランスC-30-40(橋本)
2A3
Single−Stereo
愛知県日進市 志田 典弘 様
真空管構成】EF86×2 (Philips)、12BH7A×2 (RCA)、2A3×2(EH Gold)
【出力】3.5W+3.5W
製作者からひと言
 このアンプを製作したきっかけは、何気なく立ち寄った本屋さんで見つけた本の表紙の挿し絵でした。「この実体配線図、どこかで見た事があるなあ?」と手に取ってみると、それは1970〜80年代の「初歩のラジオ」で掲載された真空管アンプ記事を再編集した「蘇る真空管オーディオアンプ」という本でした。そして目に止まった挿し絵は、藤本伸一さんが1977年に設計された2A3シングルアンプの実体配線図でした。つい懐かしくなりその本を購入したのですが、いつのまにかその内容に引き込まれ、今回の製作となりました。
 実装にあたっては、折角の懐かしい思いででもあり、藤本さんが当時設計された回路になるべく忠実に作製しました。回路的にも、3極管(接続)の2段増幅による前段部、CR結合を介した2A3の出力部と言うオーソドックスな回路で、手を加える部分もほとんどありませんでした。ただ当時の風潮からか、最大限の性能が出るようにと、2A3の定格ぎりぎりの設計になっていました。またNFBも相当量がかけられていました。そこでこれらの部分だけは回路を変更し、もう少し穏やかな動作をするようにしました。これと同時に真空管の保護のため、Bラインに30秒の遅延回路を付加しました。
 出来上がったアンプは、まさに2A3シングルの音でした。中音域は豊かで艶があり、ドライブ管が低rp管なためか、低音域もかなりパワフルで締まっています。特に弦楽器やピアノの音がきれいで、まるで生演奏のようです。おそらく倍音がきれいに乗っているのだと思います。
 先日このアンプで、ホロヴイッツの弾く「子供の情景(シューマン)」を聴いてみました。30年振りで作ったアンプで聴く素晴らしい演奏に、万感の思いが込み上げてきました。

2A3 Single-Stereoの概要:
1. 前段部:直結2段増幅(EF86:3極管接続、12BH7A:並列接続)
 出力部:自己バイアス、無帰還
2. 電源トランス:MS-160、出力トランス:XE-20S、チョークコイル:LC-5-250D
3. 入力感度:0.6V
4. B電圧遅延回路
PCL86/14GW8
全段作動PP−STEREO
大阪市 S. Y. 様
真空管構成】PCL86/14GW8×4
【出力】2W+2W
製作者からひと言
これまで全段差動PPアンプを6AH4,EL34,6BX7で製作しましたので、真空管の種類のなかで使用していない複合管で製作したいと考えていました。コンパクトで適当なシャーシが見当たらない時に新商品AW-610(6EM7)を見て”これだ!”と思い、ダメもとでオーディオウインズさんへ問合せをしたところシャーシのみを販売して頂けることになりました。シャーシは当たり前ですが複合管にはピッタリで家具調のサイドウッドが何ともステキでとても気に入りました。ここで問題は使用する真空管です。候補は6EM7,6BM8,PCL86などでしたが、MT9変換プレートも追加で製作していただけることもなり、安価なのに入手が難しくなったTELEFUNKENブランドのPCL86が入手できたのでこれに決めました。6BM8ならもっとシンプルに出来たのですがPCL86はヒータ電源が14.5Vなので全体の電源回路を見直しが必要です。幸いにシャーシ内部にブロックコンデンサも2個取付けることが出来るようになっていましたのでこれを使用した電源回路になりました。シャーシ内部もまあまあの収まり具合になり良かったと思いますが、正帰還になり負帰還に配線を直す時にチョット苦労しました。音のほうはオーディオ球なので6AH4-PPとはまた違った良い感じで気に入っています。NFB(-4dB/-6dB/Non)の切換が出来るようにしましたが明るく聞くには-4dBでしょうか。Non-NFBの設定は調整用に便利です。
PCL86/14GW6 PP-STEREOの概要:
回路構成:全段差動PPアンプ
      初段管   PLC86/14GW8(3極部)
      出力段管  PLC86/14GW8(5極部を3極管接続)
      定電流回路 3端子レギュラータ(LM317)
      電源回路  トランジスタリップルフィルタ(2SD1409A)
            ヒータ電源 DC化 +14.5V
            バイアス電源  -3.9V
真 空 管:PCL86/14GW8×4(TELEFUNKENブランド)
トランス:電源トランス ノグチトランス PMC-190HG
     出力トランス ノグチトランス PMF-15P 8kΩ PP×2
出  力:2W+2W
NFB切換 :Non-NFB/NFB(-4dB)/NFB(-6dB)切換SW付
総合利得:L17.9 R17.6/L10.7 R10.8/L9.1 R9.2 倍
残留雑音:L 0.76mV R 0.76mV (入力ショート)
シャーシ:AW−610専用シャーシ(黒)+MT9変換プレート×4
     チューブプロテクタ OP-871(エレキット)×2
6V6
PP−STEREO
豊橋市 伊藤 様
真空管構成】6V6×4,6SJ7×4
【出力】18W+18W
製作者からひと言
私がラジオ少年からラジオ青年に変わる頃から人気が有りました6V6で組立てて見ました。ウインズさんの大変親切でわかりやすいアドバイスを受けて、非常に安定したアンプを組立てることが出来ました。パーツ類もウインズで皆んなそろいましたし、特にシャーシーを加工して下さる事は、ほんとうに助かりました。6V6は初級から中級をめざす人には、もってこいのアンプとの思いを深くしました。1933年生まれ、74歳豊橋のラジオジジーです。
KT-88
PP−STEREO
横浜市金沢区 中村雅憲 様
真空管構成】KT88×4,12AT7×2,6FQ7×2,ECC99×2【出力】45W+45W
製作者からひと言
われわれの時代の憧れは、やはりマッキントッシュのMC275です。今回製作したアンプも若いときから夢を描いていたものです。マッキンの回路はかなり複雑なことと、パーツの入手が困難なことから今はもう廃業してしまった秋葉原にあったS無線の回路を参考にドライブ管を12BH7AからECC99に変更し、それに伴い若干抵抗などの定数を変更しました。またB電圧は500Vを超えないように低めの設定にしています。
高校生のときに6BQ5や7189A、50CA10などのアンプを作りましたが、そのときの苦労はいつもハムノイズをどう減らすかでした。悪戦苦闘の末親父の腕を借りることもありましたが、今はいい想い出です。熟慮の末今回は信号系と電源系のアースに分け、配線フォームも細心に気を払い結果は良好でした。手持ちの0.00mVの測定器では測定できないレベルで、JBL4318でもまったくハムは無く満足しています。
部品はAWさんをはじめ、MJに広告を掲載しているおなじみのところから購入しました。
デザインも音質も満足できる結果が得られて大いにハッピーです。ちなみに抵抗はRMG、B電源は東一のフィルムコン、カップリングも東一のビタミンQ、配線材はベルデンAWG18、アース線はAWさんからOFCΦ1.1mmの金メッキ線などを使用しました。シャーシは当然AW-M020です。KY88はクワッドでテクソルから購入しました。トランスはアウトがLUXのOY-36-5、電源は橋本PT-400Bを使用しました。
これまで愛用のDENONのPMA-2000と比べると、はっきり低域が充実したことが分かります。広域も嫌味のない素直な音で全体に心地よく、疲れない音と感じております。
アナログもCDも満足な音で鳴ってくれていますし、JAZZやクラシックも非常に心地よく聞けてストレス解消には一番です。
これに気を良くしてさて次は!!
6550C
PP−STEREO
京都府長岡京市 森本博之 様
真空管構成】6550C×2  
 12BH7A×2 6267×2

【出力】60W+60W
製作者からひと言
アナログレコ−ド全盛期に聞いていた真空管アンプのあの柔らかくて温たかみのある音の魅力が忘れられず、何とか昔の柔らかい音を再現してみようと40数年ぶりに自作アンプに挑戦してみることにしました。一番苦労した点といえば、ロ−カルでは部品がほとんど調達できないという事です。このたび、部品調達に当たりましては、オ−デオウインズ様のご協力によりましてシャーシ他かなりの部品を調達させていただくことができました。アンプの配線も完了し電源ON、一発にて正常に動作、久しぶりの感動を味わうことができました。
音質は、低音から高音までキレのある満足できるものに仕上がりました。しいて言えばもう少し低域に厚みがほしかったかなあと思っています。
音質については私なりにパーツにこだわり、配線材はテフロン銀線、シールドも銀線タイプ、抵抗は理研のRMG、カップリングコンデンサーはTRTinfini-Cap、ハンダは無鉛銀ハンダなど使用し、それなりの結果を出せたと思っています。
おもにジャズ・ラテン・タンゴなどテンポのあるアナログソースをこよなく愛し、低域の魅力がたまらなく、JBLのL-166+075+スーパーツィーターのウーハーをいじったりしています。最後になりましたが、パーツ収集でオ−デオウインズ様にはいろいろご協力いただきありがとうございました。
フローティングOPT
300B−PP MONO×2
相模原市 前田忠孝様
真空管構成】出力管:300B×2、12AU7A×3、HX−83×1
【出力】20W
製作者からひと言
ずっとWEにこだわりアンプ作りをしてまいりました。特にPP回路はさまざまな回路を試作検証してまいりましたが、シングルに比べPP回路の音のぼやけ感にどうしても不満が残っていました。そんな時何年か前ラジオ技術誌で氏家のフローティングOPT方式の回路にめぐり合い、この記事の内容にひかれ、自分なりにコストダウンタイプを試作したところ、従来のPP回路では得る事の出来なかった音の輪郭、定位、音質に圧倒され、手持ちのパーツを総動員して、デラックスタイプを作り上げました。それが今回のアンプです。OPTはRUIの特注品です。300Bへの電圧はプレートへ2個の大容量チョークを経て加えています。PPでありながらA級動作をする優れものです。整流は水銀整流管HX−83でタイマーにより動作させています。抵抗器はオーディオウインズさんからRMGをいただき、現在TANNOI GRF(Monitor-Gold 15inch)でクラシックを中心に楽しんでいます。
趣味ですので失敗も楽しみのうちです。電気のトラブルは必ず原因があっての結果であり、トラブルも肥やしとして楽しんでいます。良い回路にめぐり合い、良い部品が得られれば良い音は必ず手に入ります。
AWオリジナル2A3
10Wトランス付キット
千葉県 伊藤様
真空管構成】出力管:2A3×2(Sovtek製)、6BM8×2、5U4G×1
【出力】3.5W+3.5W
製作者からひと言
いつかは作りたいと思っていた直熱3極管のアンプキットです。いろいろとインターネットで探していみました、何社かの候補があったのですが、AWさんのKitを見つけたときこれだと思い、早速キットのカタログ・回路図の詳細を送っていただき、デザイン、回路、使用パーツ、価格とも満足できるものであったのでこれに決定しました。ラグ板を使用した本格的なキットですので、じっくりと手作り感を味わいながら額に汗して製作しました。試聴の感想としては、小編成の室内楽やジャズでは一つ一つの楽器の音が明瞭に透明感をもって眼前に表現される感じで非常に気に入ってます。
EL34 PP-Stereo
東京都 U様
真空管構成】出力管:EL34×2、
増幅管:6CG7,ECC82
【出力】24W+24W
製作者からひと言
今まで、シングルアンプの製作が多かったので、今回はプッシュプルアンプに挑戦してみました。松並先生の発表(Nov2004MJ)のEL34PPは定評のあるムラード型(カソード結合型位相反転回路)だったので回路はこれに決めました。アンプ製作はシャーシの加工がネックです。今回は時間があまりとれなかったのでシャーシ加工を業者に頼むことにしました。オークションでW380ケースを知りシャーシ加工もできるとのことでしたのでAWさんにお願いすることにしました。事前に確認用図面も送っていただきましたので安心して発注できました。加工は2週間ほどであがってきました。肝心の音ですが、明るく響きや余韻が良く分解能が高いアンプだと感じました。特に分解能の高さや響きのよさはクラシックで本領を発揮するように感じます。今回ムラード型にして良かったと思っています。シャーシもしっかりしており加工や塗装も綺麗で満足しています。
PX25 Single-Stereo
横浜市 大塚二郎 様
真空管構成】出力管:KR PX25×2、
前段:Svetlana 6BM8×2、整流管:CR274B×1
【出力】8W+8W
製作者からひと言
憧れのナス型古典管PX25が入手できたので松並アンプを参考に前段を6BM8で二段増幅、整流管は274B、トランス結合による無帰還型で、DC点火しています。電源トランスはMS−250CTの特注ケース入りをオークションで入手したので、全体をタンゴにこだわってまとめました。こうなるとシャーシも格調高くまとめたいと思いM020シャーシにレイアウトしました。KRのPX25は500Vかけても大丈夫だとのことで520Vかけています。このため平滑回路はすべて600V耐圧のフィルムコンを使いました。聴感は古典管のシングルエンドとしては驚くほど力強いドライブ力でとても8Wとは思えません。PX25の真骨頂である繊細さは、ppの余韻の長さに現れています。最後の仕上げにシクラメンを添えて華麗に!!
2A3 Single-Stereo
北海道 山内隆史 様
真空管構成】出力管:2A3×2、前段:5965×2、整流管:5U4G×1
【出力】3.5W+3.5W
製作者からひと言
今回Single用のケースをAWさんに依頼する前にバラックで2A3のSingleを試作しました。インターステージで2A3をドライブする構成とし、電源トランスMS−160、チョークEC−10−180、インターステージNC−14、中でもアウトは平田時代のXE−60−3.5Sが入手できたので結構豪華になりました。このこともありぜひと思いAWさんのウッドケースいりでゴールドシャーシのSingleのケースM010を依頼しました。J.J.の2A3が少しインターステージの影になったのがレイアウト上の反省点ですが大変きにいっています。音色はアウトプットトランスの余力もあり、低域もしまって伸びがあり2A3の素朴で華麗な音色に大変満足しています。

6C33C-B PP-Mono
北海道 三浦定昭 様
真空管構成】出力管:6C33C-B、増幅管:6SJ7,6SN7、整流管:5U4GB,6×4
【出力】40W
製作者からひと言
今回初めて送信管にチャレンジ、存在感ある6C33C−Bを使って松並先生の回路を参考に思い立ったが、電源トランスも出力トランスも中々適当なものが入手できない現在、とりあえず手じかにあるものでまとめることにしました。電源トランスはMX−280とし、出力トランスは手持ちのXE−60を使うこととしものの悪戦苦闘。まず電源部だが、6C33のプレートは230V程度でよいので、電源部は大幅に変更。やはり球で整流したいので6C33のプレートは5U4GBで、初段、位相反転のプレートは6X4を二本パラレルに駆動し電圧と電流を稼ぐこととした。初段は6SJ7、位相反転に入手の問題で6J5をP−K分割でドライブしたが案の定パワー不足が否めず、6SN7に変えてムラード型に改造し、やっと真価が発揮できる形となった。自己流でいろいろ手を加えた結果、低域も十分伸びPureで芯の通ったまっすぐな音色に我ながら満足しています。